内戦下のシリアで武装勢力に拘束されていたジャーナリストの安田純平さんが10月23日に解放され、帰国しました。何よりも、命をつなぐことができたことを心から喜びたいと思います。
3年4カ月にわたる拘束は「地獄」だったと安田さんは振り返ります。幅1㍍長さ1・5㍍の部屋で24時間、身動き一つ許されない生活。殴る蹴るの暴行も受けたといいます。「人質状態で恐ろしいのが、いつ終わるのかわからない。終わらないかもしれないし、殺されるかもしれない」。
そんな極限状態にありながら、解放された瞬間は、取材道具のカメラなど「荷物をすべて奪われ頭にきた」と語る姿に、並々ならぬ使命感を感じました。
一方で、安田さんに対し「自己責任」や「反日」などの言葉が浴びせられています。
「加害者が責められないで、被害者を責めるのはおかしい」。民青班で過労自殺やいじめについて議論したとき、高校生が放った言葉です。攻撃の対象を変えることで、本質が覆い隠されます。
安田さんを責めて得をするのは誰でしょうか。いつでも戦場の実態を隠ぺいする国家権力ではないか。守られた命に対し、「無事で良かったね」と喜び合える社会をつくりましょう。
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