札幌市中央区の山鼻河川敷公園に、人型のブロンズ像がたたずんでいます。視線の先にあるのは北電藻岩発電所です。
北電の前身の一つ、北海水力電気の発注で1936年に完成した同発電所。人権無視の過酷な「タコ部屋」労働によって工事は進められ、38人の死亡(一部推定を含む)が判明していますが、全容は未解明です。犠牲者の中には5人の朝鮮人も-。
しんぶん赤旗の記者時代、この発電所の史実を明らかにする「市民劇」に取り組む日本と在日朝鮮人の若者を取材しました。その一人、Kさん(当時16歳)は北海道朝鮮学校高級部の女子生徒。曾祖父は日本の植民地支配で土地を奪われ、仕事を求めてやむなく来日しました。
「おまえ、朝鮮人?韓国人?俺、北朝鮮嫌いだから」と、見ず知らずの日本人から心ない言葉を投げつけられたこともあるKさん。公演の後、「(史実を)伝えることができて良かった」と号泣する姿に、背負う重みを痛感しました。
韓国の最高裁は、アジア・大平洋戦争での4人の韓国人徴用工について、新日鉄住金に賠償を命じる判決を下しました。求めているのは、強制動員に対する慰謝料であり、尊厳の回復です。私たちが、一人の人間として被害者と向き合うならば、必ず解決の道は見えてくるはずです。
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