「ストップ再稼働!さようなら原発北海道集会」(さようなら原発1000万人アクション北海道実行委員会主催)が一昨日、札幌の大通公園で行われ、畠山和也衆院議員らとともに参加しました。参加者は道庁付近までデモ行進しました。
全道各地から2,500人が集結。舞台上では、放射線に詳しい専門家らが科学的知見から泊原発の危険性を訴え、運動をリードしてきた方たちが熱く連帯を呼びかけました。
とりわけ、私の心に突き刺さったのは、当事者の声です。道内の自主避難者でつくる「こだまプロジェクト」の代表・宍戸隆子さんが壇上から訴えました。
すべてを奪う原発事故。その苦しみは生涯にわたり、世代を越えて続きます。国の原子力政策が事実上、破綻している状況のもと、終止符を打つ決め手は、やはり福島原発事故の実相ではないでしょうか。
宍戸さんの訴え(概要)にどうか、耳を傾けてください。
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私たちの上には放射性物質が降り注ぎます。
子どもたちの頭の上に。大切な友人、知人の上に。
音もなく、臭いもなく。弱冠の鉄の味を感じながら――。
私たちの上に、容赦なく放射性物質が降り注ぎました。
原発事故は、私からたくさんのものを奪っていきました。
将来に対する健康の不安。
安全の意識の違いから、友人とのけんか。
住む場所。(福島)第一原発から8㌔のところにあった私の実家は、今も避難指示区域。
みなさんご存じでしょうか。避難指示区域になったところは、店や民家の取り壊しが始まっています。でも、この国は、2020年までに、ほとんどの地域を避難指示解除をして、人を戻そうとしています。
地震が起きた後の家です。
人が住まなくなったら、直す人がいなくなったら、荒れ果てるんです。
動物が入り込んで、荒らされるんです。もう壊すしかない。
家をきれいに片づけたところに、帰る家がないのに、どうやってみんな帰るんですか。
つい先日、楢葉町で高線量の小さなかけらが見つかりました。
そこで、子どもたちを遊ばせることができますか。
おじいちゃん、おばあちゃんはもちろん帰りたい。帰りたいですよ。
でも、小さな子を連れて、若い夫婦が帰ることができますか。
原発事故は――ここにいるみなさんは、すごく問題意識があって、本当に原発はいらないと思っていると思う――でも、経験していないですよね。
本当にひどいから!
すぐ隣りにいるみなさんと意見が合わなくて、もしかしたら、別れなくてはならなくなるかもしれない。
みなさん。泊(原発)が爆発したら、ここから逃げますか。すべてのものを置いて、ここから逃げられますか。本当にその判断ができますか。
とても難しいですよ。
もしかしたら、大切なお子さん、お孫さんとも別れて、暮らさなければならなくなるかもしれない。恋人とけんかになるかもしれない。
私はみなさんにそんな思いをしてほしくないです。
たくさんのものを失いましたが、私は、北海道でたくさんのものをいただきました。
つい昨日、フェイスブックに、私は北海道を選んでよかった、と書きました。
今、そうそうたるメンバーのなかで、みなさんの前でお話しさせていただいている。
私はただの主婦です。
私は、あのときのことを――原発事故のことを伝えるために、ここに立っています。
どうかみなさん、泊(原発)を止めてください。
私のような目に合わないでください。
そして、今、福島に残って苦しんでいる人を。避難して苦しんでいる人を――表面上は笑っているかもしれない――でも、心の中にあの日から、とても暗い塊を抱えた福島の人、その近辺の人たちのことに、思いを馳せてください。
今日、みなさんと大通を歩けることを、すごく嬉しく思います。
私たちの力で、泊(原発)を止めていきましょう。
全国の原子力発電所を廃炉にしていきましょう。
よろしくお願いします。
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http://morimori.blog-mmo.com/%E6%B4%BB%E5%8B%95%E5%A0%B1%E5%91%8A/%E7%A6%8F%E5%B3%B6%E3%81%AE%E8%8B%A6%E3%81%97%E3%81%BF%E3%82%92%E7%B5%B6%E5%AF%BE%E3%81%AB%E3%80%81%E3%81%8F%E3%82%8A%E8%BF%94%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%82%89%E3%81%AA%E3%81%84福島の苦しみを絶対に、くり返してはならない