昨日、高橋はるみ知事とお会いしました。日本共産党道委員会・道議団として、来年度の北海道の予算・補正予算について要望するためのもので、青山慶二道委員長、真下紀子、菊地葉子両道議、松橋千春(苫小牧)、本間勝美(函館)、佐々木とし子(帯広)の各氏が同席しました(佐野弘美、宮川潤両道議は道外視察のため欠席)。昨年の道議選で道議が1人から4人に躍進して初めての予算要望です。
要望した柱は、①子どもの貧困対策と子育て・教育、地域医療と介護・福祉の充実、②良質で安定した雇用環境の充実、③TPP(環太平洋連携協定)締結に反対し、持続可能な産業・経済構造へ、④どこにいても安心して暮らせる地方交通と公共物の整備、地域の再生、⑤原発に依存せず再生可能エネルギーの飛躍的導入をはかり、温室効果ガスも放射能も排出しないエネルギー基地北海道へ――の5点です。
この日、各党から予算要望を受けた高橋知事は少し疲れた様子で、原稿に目を落としながら淡々と回答されました。
子育て支援については「提案された内容も含めて、対策をしっかり出していくよう検討している」と前向きな答弁で、嬉しく思いました。一方、戦争法について、「地方の立場で触れることはなかなか難しい」「(日本周辺の)環境が変化している」と、事実上容認の答弁。泊原発の再稼働については、規制委員会の判断にゆだねる姿勢で、「あってはならない万一の準備をやりながら、道議会の意見を聞いて再稼働する、しないの判断をしたい」と、再稼働を否定しませんでした。これらは絶対に、見過ごすわけにはいきません。
限られた時間でしたが、せっかくの機会ですので私も発言しました。要望したのはTPP反対の知事の態度表明です。
高橋知事はTPPについて「どう対応するか、JAや道内の農業団体、道議会のみなさんと議論を深めていきたい」と回答しました。これに対し私は、この間、道内各地でJA組合長や自治体首長らと懇談してきた内容を紹介しながら、多くの農民の思いはTPP参加に反対で、「大筋合意」に強い憤りと悔しさを感じていると指摘。コメ・麦、食肉などの重要5項目の関税撤廃を例外とするよう求めたTPPの「国会決議」にも明らかに違反していると述べ、食料自給率向上に重点を置いた農政への転換を求めました。
2012年4月、TPP反対の道民集会で高橋知事は、「TPP阻止でたたかう。みなさんと同志だ」と述べています。知事と政治的立場は違うけれども、「よく言ってくれた」と心を動かされました。このことに触れると、知事は当時を思い起こそうとしたのか一瞬、顔を上げました。「知事の一言が道民を励まします。いまこそ『TPPは反対』だとメッセージを発してください」と求めました。残念ながら、これに対する回答はありませんでした。
高橋知事の姿勢は、TPP参加へ前のめりの安倍政権と軌を一にするものです。知事には「オール北海道」でTPP反対運動に取り組んできた初心に立ち返ってほしいと思うと同時に、暴走する安倍政権そのものを変えていかなければと、あらためて決意しました。
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