26日、政府交渉のため東京へ出向きました。
札幌は日増しに秋を感じる空気になってきましたが、東京はまだまだ夏です。
参加したのは、紙智子、大門実紀史両参院議員と真下紀子道議、畠山和也党道政策委員長、そして私です。
要請したのは、最低賃金の引き上げと生活保護削減の中止、泊原発の再稼働と大間原発建設の中止と、幌延深地層研究センターの廃止、TPP交渉からの即時撤退など大きく5項目。
休憩なしで約3時間、各省庁とのやりとりは予想以上に白熱したものとなりました。
どれも重要で書ききれないので、印象に残ったことだけをピックアップします。
国土交通省――
JR北海道の重大事故が相次いでいます。徹底した事故の原因究明と事故の再発防止に、国として責任を負うことなどを求めました。
鉄道局の担当者は開口一番、「(第一義的に)鉄道事業者において原因究明と再発防止策をとってもらう」とのべました。
この時点で、国として本腰を入れた対策をとる決意は感じられません。
真下道議は「ひとごとのように感じる」「JR北海道はあまりにもトラブルが多い。いまの指導でいいと思っているのか」と指摘。
担当者は「JR北海道から安全基本計画が出されたところ。すぐには改善できない」と答弁しました。
JR北海道から安全基本計画が提出されたのは昨年の11月。その後も運転中の出火など重大事故が多発しています。一昨年の石勝線のトンネル火災事故を含め、トラブル続きにもかかわらず死者が出ていないのは奇跡的としかいいようがありません。
冷静に交渉していた私たちもさすがに切れ、いっせいに抗議。大門議員は「安全は人の命にかかわる問題だ」と強調しました。
しかし、担当者は、なぜ私たちが抗議しているのかよくわからないといった様子でした。
大門議員はあらためて、同席していた他の担当者に「あなたがたも、いまの上司の答弁でいいと思っているのか」と意見を促しましたが、沈黙したままです。
交渉は一旦中断。交渉団の要求で急きょ、同省の連絡調整官との面会が実現し、「(JR北海道の事故は)重大な問題。『計画』が着実に実行されるよう鉄道局を指導する」との答弁を引き出しました。
防衛省――
矢臼別演習場での米軍の移転訓練の中止と、場外着弾事故の原因について、米軍に書面で提出するよう求めることなどを要請しました。
防衛省の担当者は「訓練は沖縄の負担軽減と日米安保条約に基づくもので、今後も実施する考え」「(着弾事故の原因について)あらためて書面は求めない」とのべました。
米軍は事故のわずか4日後に、地元の意向を無視して訓練を再開しました。原因について米軍は、防衛省に口答で伝えただけ。防衛省はその内容を肩代わりして書面にまとめ公表しました。
「これまでも米軍が事故を起こしたときは、防衛省が書面にしているのか」と交渉団が尋ねると、「過去に事故はない」との回答。
とんでもない。以前の訓練でも山火事を発生させているではないですか。
私はこの点を指摘し、「このときも、防衛省が書面にしたのか」と質問すると、担当者は思い出したようで、「防衛省で書面にした」と認めました。
重大事故を起こしても日本国民に対し、まともに謝罪も原因を伝えることもしない米軍。それを擁護するだけでなく、自らすすんで米軍の事故をフォローする防衛省。いったいどこの国の役所でしょうか。
――官僚のみなさんの無責任な態度にも腹が立ちましたが、大もとにあるのは、国民の命よりもアメリカと財界の意向を優先する自民党政治です。
これからますます「自共対決」が強まってくると予感しました。暴走する自民党政治を、ご一緒に包囲しましょう。
(8月29日付けのフェイスブックより)
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