秘密保護法案が成立した12月6日の前日、札幌で行われた道憲法会議主催の抗議デモ行進の中にいました。
「いらない、いらない、秘密保護法!」
「憲法守れ!」
デモに参列した800人の老若男女は、心をひとつに全力でコールしました。
コールをしていると、自然と込み上げてくる感情があり、ライトアップされたテレビ塔や大通公園のイルミネーションがゆがんで見えました。
強権力で人権を抑圧し、「戦争できる国」へすすむことへの不安。国民の声を無視し、議会のルールも踏みにじって強行採決する政府への激しい怒り・・。
しかし、一番心を動かされたのは、沿道からの声援でした。学生風の3人の女性たちは、満面の笑顔でコールのリズムに乗り、そろってこぶしを突き上げていたのです。デモの隊列も増え続け、最後には1000人を超えました。
この姿にこそ、未来があると思いました。
この間、連日街頭で秘密保護法案の廃案を訴えてきました。
最初は「よくわからない」という方が多かったように思います。私は当初「秘密保護法案は、国民の個人情報を守る法案ではありません」と切り出していましたが、しだいに法案の中身が知られるようになり、通行される方との距離が縮み、街の空気が変わっていきました。
「がんばって」と演説中に握手を求めてくる人々。「頼みます」と拝むように手を合わせる人。終盤にはビラが驚くほど受け取られ、用意したビラがなくなることもありました。
なにしろ、法案については、参院選でも自民党からいっさい触れられることはありませんでした。多くの国民にとって不意打ちでした。
そういうなかで、弁護士のみなさんをはじめ、学者・研究者、マスコミ人、演劇・映画関係者らも、立場の違いを超えて声を上げるなかで、短期間に、急速に世論が変化していきました。
自由と民主主義を踏みにじる極悪法への危機感の広がりがあるわけですが、それだけではないように思います。
福島原発事故の後、多くの国民が「黙ってはいられない」と立ち上がり、政府に「再稼働をするな」と要求し続けています。TPPや米軍基地などの問題でも、共同の輪が広がっています。
主権者としての自覚を強めていく、大河のような潮流が下地にあって、今回の運動の広がりがつくれたのではないでしょうか。
政府が国民を愚ろうする蛮行を行えば行うほど、国民は自らを鍛え、それに対抗する力をつけていく――国民をあなどることはできない、歴史の流れを止められないと、権力者が思い知らされる日はそう遠くないと思います。
秘密保護法は必ず、廃止しましょう。
国民主権・基本的人権・平和主義にことごとく反する違憲立法ですから、法律をつくること自体、許されません。
現代版「治安維持法」とも言える稀代の悪法ですが、当時と決定的に違うのは、すべての法律に優先される日本国憲法が存在することです。ここに、たたかいの大義があります。
「秘密保護法は認めない」と声を上げ続け、具体化・実施を許さず、撤廃させるたたかいをはじめましょう!
私も、一人の国民として、そして日本共産党員として、誤った政府の行為については臆することなく告発し、「間違っている」と言い続けていきます!
(12月7日付けフェイスブックより)
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